スイス旅行 

 日目

 
8月19日
昨日の雷雨が気になりながら、カーテンを開けると空は真っ青。快晴です。お天気を確かめてから今日の行き先を決めようと思っていたのですが、ルツェルンへ行ってピラトゥス山へ登ることにしました。
まずはホテルで朝ご飯。焼いたトマトがとてもおいしかったです。チーズもいろいろな種類があって、さすがスイスという感じです。

今日は主人のスーツケースをベルン駅からグリンデルワルト駅に送ることにしました。スイスの便利なシステム、ライゼゲベックを利用してみました。窓口でお願いすると、いつグリンデルワルトへ行くのか聞かれました。「明日」と答えると、明日なら大丈夫ということでした。
9時43分ベルン発のIRに乗るまで少し時間があったので、スイスのオフ会で教えていただいた、ベルン駅のチョコレート屋さんでトリュフなどをいくつか買って電車に乗りこみました。甘くておいしいチョコを食べながら、1時間20分のルツェルンへの旅が始まりました。

11時3分にルツェルンに着くと、ピラトゥス山への登山電車が出ているアルプナハシュタットまで行きます。
その駅は各駅停車しか止まらないそうなのですが、今日初めてピラトゥス行きを決めた私達はもちろん知らず・・・。しかも途中で枝分かれする電車に乗ってしまいました。乗ってから何かがおかしいと気付いたため、乗換駅で降りると次に来たアルプナハシュタット方面の電車に乗りました。
 
 
 
すると車窓から見えるのは、降りるはずの「アルプナハシュタット」の駅!何と快速に乗ってしまったのです。次に止まったSarnenで途中下車して、街に出てみました。
この街は古い造りの素敵な家が多く、どれも絵になっていました。

次に来た電車は、何となくルツェルン行きの快速風。もうこれでアルプナハシュタットに止まらなかったら、縁がなかったものと思おう・・・と悲壮な覚悟で乗りこみました。
 
 
ドキドキしながら次の駅を待つと、小さな駅に止まっている!これは各駅停車だったんだ〜、というわけで、やっとの思いでアルプナハシュタットまでたどり着きました。行ったり戻ったり・・・1時間のドキドキでした。
アルプナハシュタットの駅を出ると、登山鉄道の駅は目の前です。
 
 
この登山鉄道は、1000メートル進む毎に480メートル上がるという急勾配の鉄道です。この勾配にも驚きましたが、この技術が1889年にうまれたということにも驚きました。
次の出発は午後1時。人が多くて次々と発車しました。
私達は一番後ろの席に乗ることができました。ぐんぐん地上が遠くなっていく様子は、とても迫力がありました。
 
 
登山鉄道がジェットコースターの様に登っていく様子です。写真をクリックすると、動画にリンクしています。(618KBです)
 
 
下から登っていく車両と、上から下りてくる車両がすれ違うところです。何台も重なって、大渋滞のようになっています。運転手さんたちが、窓から顔を出して「どうなってるの?」と言っているように見えました。
 
 
高度を上げて、赤い電車は登っていきます。下には湖や周辺の低い山々が見えています。
やっと山頂が見えてきました。標高2132メートルのピラトゥス山の山頂にも、2軒のホテルがあります。こんな所からご来光を見てみたいと思いました。
電車を下りると電車に「48%世界一急勾配の登山電車」と書いてありました。
 
 
 
ピラトゥス山の山頂からも、パラグライダーで飛び立っていく人達がいました。ふわ〜りふわ〜り気持ちよさそう。写真をクリックすると、動画にリンクしています。(556KBです)
 
 
少し階段を上ったところにある展望台から、ホテル・ベルビューとテラスを眺めました。上から見ると、あんなところにどうやって作ったんだろう?と改めて思いました。右下には急な坂を登ってくる電車も見えます。
 
 
 
外でじゅーじゅーと焼いているソーセージがおいしそうに見えたので、山頂でお昼ご飯にしました。白と赤のソーセージを買いました。たっぷりのマスタードがおいしくて、あっという間に食べてしまいました。

ピラトゥスは、かつてはキリストを処刑したローマ総督ピラトの亡霊が住む「魔の山」として土地の人々から恐れられていたそうです。しかし今ではベルナーオーバーラントを眺める格好の展望台として人気が高いということです。この「魔の山」、私達にとっても最初はなかなか辿り着けない「魔の山」でした!
 
帰りも登山鉄道で帰ろうと思っていたら、つい間違えてゴンドラ乗り場に入っていました。ゆらゆらと揺れるゴンドラからの景色もとてもきれいで、帰りは違う方にしてよかった!と思いました。
ルツェルンの街までは、バスに乗ります。ロープウェイ乗り場からバス乗り場までは、何十個もの道しるべがあって、迷いたくても迷えない程親切な道案内がされていました。
 
橋の両側は、ホテルやレストランが並んでいます。短い夏を惜しむかのように、オープンテラスが一面に広がっていました。時々吹いてくる風を楽しみながら、のんびりお茶を飲んでいる人がたくさんいました。
 
ルツェルンに着いて、カペル橋を渡りました。新婚旅行でも渡った橋ですが、その時は少し曇っていました。でも今日は、青空がきれいでした。
 
どんな細道に入っても、雰囲気のある旧市街の街並みです。お花が飾られているお家、壁画が描かれているホテル、石畳・・・。あちこち歩きまわってから、私達も橋を眺めてお茶をすることにしました。

アイスを注文すると、この大きさ!一体何個のアイスが盛られているのかしら?
  
少しのんびりした後、ピカソ美術館に入りました。ここは晩年20年のピカソのコレクションが並ぶ小さな美術館です。絵画や陶器の他にも、周辺の人々とのプライベートスナップが数多く展示されていました。英語の解説書を見ながら、ゆっくり見てまわることができます。
プライベートスナップは、奥さんであるジャクリーヌさんとのくつろいだものも多く、本当に生き生きした姿を見ることができました。

美術館を出て、5時30分すぎの電車でベルンに帰りました。ベルンの駅構内のお店でプレッツェルを買いました。1個2フランです。温められていたのでほかほかとして、とてもおいしく感じました。ホテルに着いた後、夜ご飯の買出しに行こうかと思っているうちに、今日も疲れてばたんと寝てしまいました。だから珍しく夜ご飯の写真はなしです!

夜、洗面所でちょっとしたお洗濯をしていると、横を向いてお風呂から首だけ出した主人がニヤリと笑っています。「何してるの?」と聞くと、ひとこと「ピカソ」。・・・そう、プライベートスナップの中に、お風呂でニヤリと笑うピカソの写真が何枚かあったのです。これが印象的だったようで、旅行中、何度もピカソが現れたのでした。
 

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